背中を押して欲しかった
自立を望む子ども。
引き止める親。
自己決定の積み重ねは、自立に必要不可欠なのに。
「子どもの幸せを願わない親なんていない」
なんて言っておきながら、
なぜその手を放さない?
なぜ、子どもに決定させない?
「一人じゃ何もできない」と決めつけ、
子どものやる気も自信も悉く奪う親。
子どもの幸せは、親が決めるもの?
「一人で出かけるのは危ないからやめなさい」
「一人暮らしなんてとんでもない」
「この家があるんだから、わざわざでる必要ないでしょ」
「一人暮らししたいなんて贅沢言うんじゃない。そんなに出たいなら結婚考えなさい」
「どうせ結婚するなら相手は収入が安定している公務員にしなさい」
「あなたは長女だから、こちらの家のことも考えて長男以外の人を選びなさい」
これ、30歳にもなる女に言う言葉じゃない。
私が長女で低所得で実家暮らしだからというわけでもなさそうだ。
子どもの自立を誰よりも後押しするのが自分の親であってほしい。
そんな期待はもうしない。
家を出たいと言えばワガママだとか自分勝手といい、家にいたらいたで誰のおかげで生活できると思っているんだとか。
大袈裟かもしれないが、こういう親と暮らす家の中は、ある意味監獄だ。
いい加減自立しなさいと言うのなら、
いい加減その手を放して。
これまで私がどんなに、
どんなに、どんなに、どんなに、
どんなに叫んでも届かなかったね。
だからもう、覚悟を決めた。
私にとって不要なものは、
私の意志で全部捨てようって。
全部、捨てていいんだと背中を押してくれた人たちと同じ世界を見たい。
来月、さっそく手放すよ。
ほとんど役目を果たすことのなかった学習机。
30歳の私が使う、新しい机を迎え入れるために。