空回り
職場の憧れのTさん。
先週、休日のシフトを代わってもらったので、お礼もかねてその日の帰りに、軽めのお菓子と炭酸水を冷蔵庫に入れてあるのでどうぞ、と置き手紙を彼の机に置いた(彼は翌日出勤のためこの日は不在)。
なるべくわかりやすい位置に、なるべく人目にとまりにくい位置を選んで置いた。
今思うと、何て回りくどいことしてんだろうな、と思う。
口で言えばいいものを。
( ̄。 ̄;)
でも、
めったに接点ないし、
ちゃんと話せる自信もない。
だから、手紙に頼った。
案の定、
5日経った今でも冷蔵庫に眠っているお菓子たち。
そもそも、彼は読んだのか?
聞きたいけど、何となく聞きづらいうえに、無理矢理押しつけているみたいに思われても嫌だし。
まさか、拒否られてる?∑(OωO; )
と、妄想が始まる。
始まると長い。
そして、
「何故何も触れてこない?」
「せっかくわざわざ用意したのに!」
「スルー?」
「シカト?」
「自分からは動かない?」
イライラ……。
自分が好きでやっといて、それはないだろう。
筋違いもいいところだ。
と思うが、何か悲しい(-ω-;)
彼が悪いわけじゃない。でも、せめて要らないなら要らないと言ってくれれば……。
妄想どころか、彼に期待までしている自分。
よかれと思ってやったことが相手に伝わらないのは、やっぱり悲しい。
でも、これではっきりした。
Tさんは、もう私の憧れの人ではなくなったこと。
好きだと思い込んでいたけど、本当はもっと私の不器用さを理解してくれる人がいいと改めて感じた。
見込みのない恋はスッパリ諦めて、
同じ未来を描けるような人を、
私のことを理解しようとしてくれる人を好きになろうと思った。
私の言動が空回りしなくてすむような、包容力のある人と一緒にいたい。
わがままかもしれないが、自分にはきっと、こういう人が必要なんだ。
空回りは結構疲れる。
お菓子類は今日回収しよう。
そして、
余計なことはもうしないことにしよう。
さようなら、Tさん。